脳は空より広いか
「私」が感じるこの「感じ」、意識はどうやって生じたのかを、ノーベル賞科学者が一般向けに解説します。正直言って私には少々難しいないようでした。全部のページに目を通しましたが半分くらいは読み飛ばしました。
まず意識が生まれる過程を次のように説明します。
意識のプロセスは、価値カテゴリー記憶というシステムと、知覚のカテゴリー化を実行するシステムが、膨大な数の再入力性の相互作用をすることで生起すののだろうと説明してきた。ダイナミック・コアの複雑な変動を通して、このような相互作用が、単一という特性と、時間とともにさまざまな状態へと変化し推移するという特性を意識に与える。
脳みそのなかでこのような反応が起こって、意識が生じるというのですが、脳の中の反応の連鎖つまり神経細胞の発火の連鎖がどうして、意識へとつながるのかがよくわかりません。著者は意識は上記のような脳の中の反応の連鎖で必ず伴うものであると決めています。
意識Cはコア・プロセスC'の特性であり、多次元のクオリア空間で精緻な識別が可能になったことの表れである。
意識は、脳の活動(コア・プロセス)の影みたいなものとのことです。
「私という現象」への変換は、統合されたC'の状態を一人称的に伝えるなんとエレガントな方法だろう。
意識とは、脳みそが、外界からの刺激や、体の中からの刺激、過去の記憶などを総合して処理した結果の要点を伝えるためのモニターのようなものだということでしょうか。そうだとしても、そもそも脳みそが意識を介して情報を伝えようとしている相手、「私」はどこから生じているのかよくわかりません。その意識(=影)が逆に脳みその反応(=行動)に影響を与えることができるのかについてもよくわかりませんでした。
話がぐるぐる回っているだけのようで気持ち悪くなりそうです。
- 作者: ジェラルド M.エーデルマン,冬樹純子,豊嶋良一,小山毅,高畑圭輔
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