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TRIO R-1000

実家の小屋で高校から大学の頃に買った本を物色していたら、棚の奥に懐かしい物を見つけました。TRIOのR−1000というBCLラジオです。


そもそも「BCL」といってもわかる人は少ないのではないでしょうか。一言でいうと海外の短波放送を聴く趣味です。BBCやラジオオーストラリアなどの日本語放送を聴いたり、受信レポートを送ってべリカードといわれたカードを収集します。私は、ラジオオーストラリア、モスクワ放送、ベトナムの声、朝鮮中央放送、北京放送、自由中国の声、のカードを持っていました。旧共産圏の放送局は政治宣伝のためなのかサービスが大変よくて、いろんなパンフレットや本などたくさん贈ってくれました。電波が弱くて普段はなかなか聴けない放送局を、アンテナを工夫してなんとか聞くのも楽しみで、近所の竹やぶから孟宗竹を取ってきて高さ10メートルのアンテナを作ったこともあります。北朝鮮から日本に潜伏するスパイへ指令を伝えるの暗号放送というものがあって、夜中に女の人が淡々と数字を読み上げるのを、聞こえた、聞こえたと面白がっていたものです。


私が中学生のころはそれなりの認知度のある趣味でしたが、すぐに下火になったので40歳から50歳くらいの人しか知らないのではないでしょうか。


これは、私の2代目の受信機として買ってもらったものです。中学生の頃、親に無理を言って金沢まで出かけて買いました。価格は確か8万円くらいしました。当時としてはかなり高価な買い物、よく買ってもらえたと思いまます。それまで使っていたアナログ表示の受信機では、自分がチューニングしている周波数が正確にわからずもどかしかったのですが、これはデジタル表示で、正確に合わせられるのが自慢でした。


海外への憧れ、機械いじりの楽しみ、スパイごっこ、いろんな要素が入っていて一時本当に夢中になりました。夜も寝ずにラジオの前にかじり付いて、雑音の向こうにかすかに聞こえる放送に耳を傾けていました。