イノベーションと起業家精神

起業について系統だってまとめたものを読みたくて、P.F.ドラッカーの本を図書館で借りてきた。


イノベーションのための七つの機会

第1が予期せぬことの生起である。予期せぬ成功、予期せぬ失敗、予期せぬ出来事である。
第2がギャップの存在である。現実にあるものと、かくあるべきものとのギャップである。
第3がニーズの存在である。
第4が産業構造の変化である。

残りの3つの機会は、企業や産業の外部における事象である。すなわち、
第5が人口構造の変化である。
第6が認識の変化、すなわち、ものの見方、感じ方、考え方の変化である。
第7が新しい知識の出現である。


(中略)


これら七つの機会の順番には意味がある。信頼性と確実性の大きい順にならべてある。一般に信じられていることとは逆に、発明発見、とくに科学上の新しい知識というものは、イノベーションの機会として、信頼性が高いわけでも成功の確率が大きいわけでもない。新しい知識にもとづくイノベーションは目立ち、派手であって、重要ではあるが、最も信頼性が低く、最も成果が予測しがたい。

自動車やコンピュータも発明から事業化して利益を生むまでに数十年かかっているらしい。医療、新素材など新技術にもとずくベンチャー企業はたしかに難しい。