10年

田口ランディさんが書いている事に非常に共感したので紹介します。

人は生きたいように生きる:http://runday.exblog.jp/13800280/

最近、やっと10年単位でものが考えられるようになってきたのは、10年という年月がどの程度のものなのかを、5回経験してやっとおぼろげに把握したからだった。

最初の10年は、時というものをほとんど意識せずに過ごした10年だった。
その次に10年もそうであった。
20才から30才になったとき、初めて人生が有限であることにうすうす気がついた。
30才から40才の10年間は、あまりにもいろんなことがありすぎた。
親兄弟が死に、子供が生まれた。
40才から50才になるとき、確実に死を意識し、そして10年で出来ることの面白さを知った。
もっと若い頃から10年かけてなにかしよう、という発想をもっていたら別の人生を歩んでいたかもしれないけれど、それはいまさら言ったところでどうしようもない。気がついたのが今なのだから、今からやるしかない。
10年かけようと思えばたいがいのことは出来る。確信する。
だが、いったい自分はなにがしたいのか?だ。

さて、私の人生、もし長生きしたとしても80才までに30年。
70代で死ぬとしたら、10年はたった2サイクルだ。

最初の10年は、よくわからずに過ぎた。次の10年はいろいろあったけれど親の庇護の、ボーっと過ごしていた。20歳台は、働き始めて自分の世界を組立はじめた10年。30歳台は仕事を変えた。子供ができた。そして40歳台は、父が死んで、自分の残り時間を意識し始めた。


うちは短命家系、親族はほとんど60歳代で亡くなっている。65歳で死ぬとしたら残りはたったの10年×2サイクルだ。残り時間を意識して思うことが二つ。


ひとつは、あとは私の好きなようにやらせてもらってもらおう。ということ。たった20年なんだから、自分で企画して楽しく好きなように暮らしたいということ。


もうひとつは、世の中というか社会というか、まわりの人にどうやったらお返しができるかということ。今までは自分を取り巻く状況、会社や世の中がおかしいとか、間違っているとか言いつつ、自分のことだけ考えてきたけれど、最近は自分がその状況をつくっている当事者だと思うようになった。会社や業界を少しでもよくするために何ができるかなぁと考えるようになった。