淹れたてのお茶

息子は陸上部の今期最後の大会に参加するために5時半に家を出た。妻は今週から土曜日に大学の英語クラスを採ることになり、8時過ぎにお出かけ。私は娘と猫とでお留守番。


娘は自分の机で学校の宿題をやりはじめた。私は月曜日の出張で使う説明資料を作ろうと、ダイニングテーブルでノートを広げ、お話しする項目を書き出したり必要なデータをネットで探したりする。いつまでも夏のつもりで半そでのポロシャツと短パンでいたら、足が冷たくなってきた。靴下をはいてチノパンに履き替えて熱いお茶を淹れる。


鉄瓶を引っ張り出してきてお湯を沸かす間に、台所の釣り棚を空けてお茶を探す。ほうじ茶に中国茶、紅茶、誰かにもらった高級そうな緑茶、たくさん出てきた。中には5年前からずっと居座っているものもある。とても全部飲みきれるとは思えないので、思い切って古いお茶は捨てた。今日は大きな飴玉くらいに茶葉を丸く固めてある中国茶を淹れることにした。


淹れたてのお茶をずずっとすするたびに、体の心が少し温まる。熱い熱いと言ってた毎日がうそのようだ。