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どうせ死んでしまうのに、なぜいま死んではいけないのか?

なぜ、私はこの世に自分の意志ではなく生れさせられ、苦しみあえいで生きねばならず、そしてじきに死んでしまわねばならないのか、しかもほとんど何もわからないままに。


著者にとって、最も重要なのはこの問いに正面から取り組んで考え抜くこと。その他のことはどうでもいいといいます。仕事も家族も芸術も学問もどうでもいい。どうせみんな死んでしまう、何億年後かには地球自体もなくなって人類がいた痕跡すら残らないのだから。


著者は同じように考えて生きづらいと感じている人に対して、その悩みを引き受けて悩めといいます。半ば隠遁して世間との関わらないようにしてでも時間を確保しろ。職場での付き合い、親戚付き合い、近所付き合い、家族との付き合い。全部断って考えろといいます。明日にでも死んでしまい永遠に生き返ることもないのに、それでいいの?と挑発します。

あなたは、ほかのことをしたかったのではないか。天空の星座を眺めながら砂漠で暮らすことを、相手を八つ裂きにし殺したいほどの恋愛を、狂気すれすれの陶酔を、乞食のようにうらぶれて彷徨することを・・・。たった一度だけチャンスを与えられ、まもなく死んでしまうことを思うとき、あなたの生きざまはなんと「慎ましい」ことであろう。