ロング・マルシュ 長く歩く アナトリア横断

 60歳で退職した新聞記者がトルコのイスタンブールから中国の西安までシルクロードを4年がかりで歩いて旅する。この本はその中のトルコ国内編。イスタンブールからイランとの国境近く、アララト山の麓の町ドウバヤズトまでを歩いた記録です。

 

著者が年齢を重ねているせいか、若者の書いたものとは一味違う旅行記です。入念に下調べをして事前に全てのコースを計画し、毎日30キロから60キロをノルマとして無理をせず何があっても淡々と歩いていく。小さな村で宿を求めて歓待され感激しても、東部の紛争地域で追剝ぎに遭遇して散々な目に遭っても、次の日には再び、何事もなかったかのように早朝から歩き始める。

 

私自身が著者の年齢に近いからなのか、そんな淡々とした文章が心地いい旅行記です。

ロング・マルシュ 長く歩く 〔アナトリア横断〕

ロング・マルシュ 長く歩く 〔アナトリア横断〕

 

 トルコ、イラクアフガニスタンを車で旅した記録といえば、

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ウンベルト・エーコの「パウドリーノ」では、主人公たちがコンスタンティノープルから東方へ伝説のキリスト教国を目指して旅します。

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