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ぼくの複葉機

「星の王子様」、「チョコレート工場の秘密」、「カモメのジョナサン」。この3冊の本に共通することは何でしょう?

 

答えは、

 

著者が3人とも飛行機乗りだということです。星の王子様を書いた、サン・テグジュペリ(1900〜1944)は、フランスの郵便物を運ぶ飛行機の操縦士で、南米航路を開拓したそうだ。飛行機関連では、「人間の土地」や「夜間飛行」「戦う操縦士」などの作品がある。

戦う操縦士 - benton雑記帳

 

 

ロアルド・ダール(1916〜1990)はイギリス人で第二次世界大戦の時に空軍のパイロットだった人。「チョコレート工場の秘密」は、「チャーリーとチョコート工場」というタイトルで映画化されている。空軍のパイロット時代のドタバタを「単独飛行」という作品にまとめている。

単独飛行 - benton雑記帳

 

で、「かもめのジョナサン」の著者リチャード・バック(1936〜)は、アメリカ人で空軍のパイロットだった、というのは今週初めて知った話。香林坊の「うつのみや」でやっていた古本市をぶらぶら眺めていてた時に「僕の複葉機」というタイトルに惹かれてこの本を手に取った。リチャード・バックが1929年製の無線機も付いていない旧型の複葉機を購入して大陸横断飛行をするお話。訳者あとがきには、なんと、著者はあの音楽のヨハン・ゼバスティアン・バッハの子孫で「かもめのジョナサン」の作者とある。

 

これは読まんわけにはいかんやろと思い、この週末に読んでみた。飛行機乗りの冒険談としてな面白い。一週間かけて、ニュージャージーからカリフォルニアまでの大陸横断飛行するお話。草原に不時着して翼の下で寝袋に入って一夜を明かす話。強い横風の中で着陸したら機種が風上に向いてしまい、飛行機の脚が折れてしまった話。雨雲の中に突っ込んだら、発電機がおかしくなって、エンジンが止まりそうになった話。向かい風が強いと地上を走る車に抜かれてしまう話。ところどころ挿入されている複葉機の写真がいい。

 

飛行機乗りはどうして文章を書くのだろう。死を意識する機会が多いからなのか、高いところからこの世を俯瞰する視点を持つからなのか。

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最近のものだと、この本が気になる。

グッド・フライト、グッド・ナイト──パイロットが誘う最高の空旅 (ハヤカワ・ノンフィクション)

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