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心という難問 空間・身体・意味

 

私には赤色に見えている海に沈む夕日は、隣に座っている人にも同じように見えているのかしら。太陽の光が目には入って網膜に捉えられ、その信号が脳に送られて赤いと感じられるのであれば、各自の脳の処理の仕方によって、それぞれが全く違う景色を見ているのではないか。そもそも、光の実体などなくて全ての意識経験は脳が作り出しているんじゃないか。ビーカーに浮かんだ脳が私の意識経験の全てを作り出しているのでは。

 

というような、疑問を抱いたことがある人にオススメの本。私は小学生の頃そんな考えにとりつかれたことがあります。

 

この本で、著者はそんなことない、

私は世界そのものを知覚している。目の前の一本の気は確かに実在し、私はその実在する木そのものを見、その梢で囀っている鳥の声そのものを聞いている。また、私の周りにいる他者たちも私と同様にさまざまなものごとを知覚し、感じている。

 

素朴実在論でもなく、実体と意識を想定する二元論でもなく、意識だけしかないと考える一元論でもない、著者の考え方を、段階を踏んで丁寧に説明していきます。読んでいて、「もうええわ。」と言いたくなるくらい、丁寧に細かく一歩一歩論証を進めていきます。読者をなんとか結論まで連れて行こうとする執念がすごいです。

心という難問 空間・身体・意味

 

 

その他の野矢茂樹さんの著書はこちら。「論理トレーニング」は、鉛筆片手に問題を解きながら読むと面白いです。是非。

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