絶叫委員会

映画や小説の名台詞、歌謡曲の歌詞、日常会話、街頭演説、電車の吊り広告の見出し、怪しいメール、妻の寝言など、偶然生まれたインパクトある言葉をいろんなところから拾ってきて紹介する本。

 

美容室などで頭を洗っている時に、「おかゆいところはございませんか。」と聞かれても、頭のここが痒いとピンポイントで指示する方法がわからず、曖昧に特にありませんと答えるしかないところに、「気持ち悪いところはございませんか。」とか「耳は気持ち悪くございませんか。」などさらに変な方向に気配りが進化してしまっている「美容室にて」が面白い。家の玄関によく貼ってある「猛犬に注意」の札を「猛犬にっこり」と書き換える人が住んでいる、ゆるくて安心な著者が住む町もいい。

 

私が町で見かけたインパクトのある言葉といえば、昔、中央線の武蔵境の駅の南側に見えた「ひゅうまんステーキ」の看板を思い出す。あれは一体どんなステーキやったんやろ。

絶叫委員会 (ちくま文庫)