目玉焼き

休日の朝、私はいつも通り5時くらいには起きるのだが、他の家族は7時になっても起きてこない。これまでは先に起きる私が朝ごはんの準備をしてみんなが起きるのを待って全員揃って食べていたけれども、今朝はお腹が空いて待ちきれず、一人で先に食べることにした。

 

冷蔵庫の中身を確認すると卵がひとパックとベーコンがあったので目玉焼きを作ることにした。小さい方のフライパンを火にかけ、温まったところにオリーブオイルを垂らして卵を入れる。子供が生まれて以来、我が家では目玉焼きは一つ目玉と決まっていたが、休日のちょっとした贅沢ということで、本当に久しぶりに15年ぶりくらいに二つ目玉にしてみた。少々の後ろめたさを感じながらフライパンに卵を二つ落として白身の上にベーコンを2枚載せる。すぐに火を最小にして蓋をする。あとはしばらく待つだけ。その間にトーストを焼いて、目玉焼きの付け合わせにトマトとキャベツを切って皿に盛る。

 

3分ほどしてフライパンの蓋を開けると、黄身の上にうっすらと白い幕が張っている。指で押すとぷるっとする。いい具合に半熟になっているようだ。黄身を潰さないようにフライ返しを2本使って、慎重に、慎重に目玉焼きを皿に写す。塩胡椒をして完成。

 

トーストもちょうどいい塩梅に少し濃いきつね色に焼きあがる。すぐに食卓に運んで熱々の目玉焼きを焼きたてのトーストにのせて食べる。トロッと流れ出した黄身がパンに染み込んでうまい。もう一つの目玉はフォークですくってベーコンと一緒に食べた。

 

できたての二つ目玉の目玉焼きは思いがけないくらいおいしくて、妻には内緒の休日の楽しみになりそうだ。