水溶液の濃度

中学2年生の娘、期末試験の結果が思わしくなく、妻に懇懇と説教されていたと思ったら、コタツでチーズ鱈をつまみに焼酎のお湯わりをすすっている私の向かいに座り、勉強を教えてくれという。問題集を見ると理科の水溶液の濃度計算だ。

 

40度のお湯に50グラムの塩化ナトリウムを溶かして置いて、その水溶液を10度まで温度を下げると何グラムの塩化ナトリウムが析出するのかというような問題だ。その中で、単純に水溶液の濃度を計算する小問があった。溶けている物質の質量を水の質量と溶けている物質の質量の合計で割った数字が濃度だよね。と一本人も理解していることを確認し計算させた。その間、私は本を読んで待っていた。機械的に計算するだけのはずなのに5分経っても10分経っても回答がない。何しているのかと顔を上げると、ノートいっぱいに割り算の計算をやっている。自信がないのか何度も計算している。

 

理科の内容はわかっていても、3桁程度の割り算に10分もかかっているようではいい点数取れない。話を聞くと割り算に対する苦手意識が強すぎて、割り算と聞いただけでもうダメと心を閉ざしてしまうらしい。「はぁ〜。小さい頃にそろばん習わせとけばよかった。」と心の中でため息。でも、そんなこと言っても仕方ないので、春休みに計算ドリル買って毎日3問でもいいから割り算の練習したらとアドバイスする。いつもなら、あからさまに不機嫌な顔をして「わかっとるし。」と反発するのに、今回は気持ち悪いくらい、「わかった。」と言っていた。

 

ここまでが一昨日の晩の話。昨日の晩に「割り算練習したか?」と聞くと、「塾の先生に割り算のプリントもらってきた。」と少し照れくさそうに言っていた。