協力がつくる社会 ペンギンとリヴァイアサン
人間が行動を起こす動機は、ひと昔前の経済学者が言っていたように報酬や処罰(インセンティブ)だけではないというお話。共同体のために役に立ちたいとか、正しいことをしたいとか、良い評判を受けたいという理由で、人は利他的に行動するのだ。
私たちは天使ではない。だが、純粋に見えざる手やリヴァイアサンにだけ基づくモデルが私たちについて信じさせてきたような、何もわからない私利私欲だけのオートマトンでもない。人には多様なニーズや目標や動機がある。
共同体の構成員の協力を得られるような制度を設計するにあたって、著者は次のような項目をよく検討すべきであるとしている。
この中でも、著者はコミュニケーションは、信頼や共感を生み出す源として最も重要な成功の鍵であるとしている。
いいタイミングでちゃんとコミュニケーションを取れるかどうかで組織の生産性は大きく変わってくる。ちょっとコミュニケーションがおろそかになると、どんどんコミュニケーションしたくなくなって、こじらせると口もききたくなくなる。わかっちゃいるけどなかな上手くいかないところだ。