湖北のおはなし

名古屋からの帰り、時間ギリギリに新幹線に飛び乗ったので、お昼ご飯を食べ損ねる。米原駅で特急しらさぎに乗り換える時にホームの売店で駅弁を買った。しらさぎには車内販売がないのだ。買ったのは「湖北のおはなし」という弁当。唐草模様の風呂敷柄の包みが目に止まった。

 

最近はデパ地下のお惣菜やコンビニのおにぎりで済ますので、いわゆる駅弁を買うのは久しぶり。どんなお弁当なのか期待に胸を膨らませながら発車時刻を待つ。駅弁はやはり電車が走り始めてから食べ始めたい。

 

風呂敷風の包み紙をあけると、弁当箱が葦簀で巻かれている。葦簀を巻き取るとこんな感じ。

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説明書きによると、鴨ローストがメインのおかず。他にも鶏肉の煮物、里芋、こんにゃくの煮物、卵焼き、赤かぶ、ぬた、煮豆など。ご飯は枝豆のおこわ。

 

特に豪華であったり、珍しいおかずが入っているわけでないけれど、丁寧に作ってある。感心したのは、ぬたのプラスチックのカップ以外は、プラスチックが使われていないこと。おこわの下には塩漬けにした桜の葉が敷いてある。鴨ローストと里芋の間にはよもぎ、卵焼きと赤カブの間は笹の葉が使われている。それぞれの葉っぱの香りが楽しい。弁当箱も木と葦簀だけでできている。

 

思いがけず、おいしい駅弁に巡り合ったちょっと得した気分で帰ってきた。