エリック・ホッファー自伝 構想された真実

 沖中士として働きながら著作活動を続けたことから、「沖中士の哲学者」とよばれたエリック・ホッファー。生まれてからサンフランシスコで沖中士として働くようになるまでを自ら語る。

 

18歳で父親を亡くした後は、天涯孤独となりカリフォルニに流れ着き、サクラメントで砂金堀やリンゴの収穫、ベーカーズフィールドで綿花摘み、サンノゼでオレンジの収穫などしながら生活する。時は大恐慌後の1930年代。多くの人が食い詰めてカリフォルニアに流れ着き、貨物列車にしがみついて移動しながら半分浮浪者、半分農業労働者として働いていたようだ。

 

工場や事務所で定職について安定した生活を送ることもできたはずなのに、何者にも従属したくないと生涯日雇いの労働者として働きながら、思索し執筆を続ける。そんな生き方に惹かれる。

エリック・ホッファー自伝―構想された真実

エリック・ホッファー自伝―構想された真実