仏教思想のゼロポイント 「悟り」とは何か

そもそも釈尊は何を経験し、何を語ったのか。釈尊が伝えようとしたことは何なのか。仏教の根っこに迫る。

 

釈尊は、涅槃を経験し(=悟る)、人々にその涅槃に至るための方法を説いた。涅槃とは何か?一切皆苦の生から離脱すること。苦とは何か。欲しいものが手に入らない、嫌なことでもやらなければならない、つまり自分の思い通りにならない不満足な状態。では、苦から離脱するためにはどうすればいいのか。目、耳、鼻、舌、皮膚、意識から入ってくる、視覚、聴覚、臭覚、味覚、触覚、思考を制御して、これらの感覚を得て引き起こされる無意識の思考の癖から離れるのだ。感じたことに対して、もっと欲しい、とか、なんか嫌だとか価値判断をしてしまうことを止めて、自分が今感じていることに意識を集中する。

 

釈尊は、涅槃とは何か、どうすれば苦を滅却し涅槃に至ることができるのかについて言葉を尽くして語っている。それは、あっけないほどシンプルで、実践的な内容だ。

 

原始仏典を読んでいると、同じような話が繰り返し脈絡なく何度も出てくるので、記憶には残るのが断片的な言葉の継ぎ接ぎになりがちです。釈尊の教え全体を体系立てて整理したい人にオススメの本です。

仏教思想のゼロポイント: 「悟り」とは何か

仏教思想のゼロポイント: 「悟り」とは何か