お茶のお稽古
1年半ほどですが、以前お茶の稽古に通っていたことがあります。
会社の同僚にお茶の先生がいて、「今度お茶会やるので来ないか」と誘われて同期の女性2人といっしょに行ってのがきっかけでした。
お茶会は、懐石料理から始まって、お濃茶を頂き、お薄までと本格的なもので、私たちは調子にのってお酒を飲みすぎてヘベレケになってしまいました。後で聞いたら、お酒足りなくなってあわってて買いに走ったそうです。
私は、お稽古に行くとお酒も飲めるのかと思い、毎週1回お稽古に通い始めたのです。
お稽古に通ったことで、お茶を立てることはもちろんですが、書を読むこと、お花を生けること、料理のこと、茶碗などの陶磁器のこと、漆器や茶釜などの工芸のこと、興味の対象は、どんどん広がっていきました。特に器に関しては、彼に骨董屋に連れて行ってもらったり、美術館に通ったりして、本当に熱中しました。
稽古では、お酒は飲めませんでしたが、そのまま飲みに行って、いろいろ話ました。
そんな時に彼がよく言っていたのは、、
- お茶は、趣向をこらしたものに囲まれて、美味しい料理でお酒を飲んで酔っ払って、最後に飲むからお茶はありがたいんで、シャカシャカと立てることだけがお茶じゃない。
- 悪趣味なくらいの贅沢を極めつくして最後にいきついたのが、「侘び」なんで、最初から侘びたものにこだわったら、ただ、貧乏くさいだけ。
- お茶のことを、いろんな人に知ってもらいたくて話すんだけど、最後に「奥が深いですねっ。」ていわれるのが一番がっかりする。奥が深いってことは、自分によくわからなくて、しかも、あまり関係ないって思っていることだから。
- お茶は、本当は男がするもの。男の社交の場なんだけどなぁ
彼は、お茶の世界で本格的にやっていくために、会社をやめました。私は、仕事が忙しくなって、2年ほどしか続けられませんでしたが、お茶の世界に触れられて本当によかったと思っています。