ビッグバン宇宙論

天蓋に星がくっついている古代の宇宙観から現在のビッグバン宇宙論まで、人類がどうのように宇宙を見てきたかがわかります。


「天動説から地動説へ。」、「無限で永遠の定常宇宙論から、始まりがあり拡張しつづけるビッグバン宇宙論へ。」


この本では、この2つのパラダイムシフトの過程の説明に大きな部分をさいています。誰が思いついて、誰が理論をつくり、誰が天体観測による裏づけをおこなったか、どういう風に世間にあたらしい理論が受け入れられたかが、素人にもわかりやすく描かれています。


新しい理論が世間に受け入れられるための最大の障害となるのは、人々の思い込みです。地面が動いているとか、宇宙はぎゅうぎゅう詰めの1点から始まったといわれても日常感覚からは程遠くてなかなか納得できません。それを説得するために、数々の観測データをそろえて説明することに時間がかかります。客観的なデータがそろったとしても、人は一度信じたことを覆すことには非常に抵抗があるので、最後は世代交代で主流派の古い人がいなくなることも、新しい理論が認知される重要な要素であるようです。


フェルマーの最終定理」もそうですが、著者のサイモン・シンは、とっつきにくいことを本当に面白く書いてくれます。

ビッグバン宇宙論 (上)

ビッグバン宇宙論 (上)

ビッグバン宇宙論 (下)

ビッグバン宇宙論 (下)