調理場という戦場

東京の「コート・ドール」のオーナーシェフ、斉須政雄さんの仕事論。料理の話はでてきません。フランスでの修行時代からオーナーになるまでのそれぞれの段階でどうやって仕事に取り組んできたかが記してあります。ほぼ日で連載していたものが本になったものです。


料理の仕事は材料の下準備、調理、ソース作り、デザートといろんな担当の人がチームとして動いてはじめて機能するので、個人の技術が高いだけではダメで、他の人への気配りが出来る人が必要だそうです。お客さんにとって一番いいタイミングで、一番いい状態の料理を出すためには、お客さんの状況と料理の状況を把握して、両方がうまくかみ合うようにしなければなりません。確かに各人が全体を見て仕事しないと難しいです。


斉須さんは、とにかく調理場の掃除をすることを大事にしているそうです。シェフも下働きも同じように、手が空いたものがいつも掃除をするようににしているそうです。掃除することで気持ち良く働けることもありますし、他人への気配りも身につくそうです。


家族に晩御飯を作るときでも、とにかく段取りが大事で、常に先を読んで作業をしていかないと、鍋が足りなくなったり、台所が洗い物でいっぱいになったりして大変なことになります。私は台所を汚し放題にしてしまい、たまに、うちのシェフにしかられます。

調理場という戦場 ほぼ日ブックス

調理場という戦場 ほぼ日ブックス