ベン・バーナンキ 世界経済の新皇帝
現在のアメリカの連邦準備制度理事会のバーナンキ議長は、以前は経済学者として大恐慌の研究やインフレターゲット理論で業績を残しているとのこと。彼の経済学上の考え方を簡単に紹介しくれます。インフレターゲットの考えかたなど図表を使い、ポイントを押さえて解説してくれるのですが、少し説明が簡単すぎてわかる人にはわかるけれど、わからない人にはよくわからないかもしれません。私にとっては、読み飛ばすには少々難しく、かといってじっくり読み込むには説明が簡単すぎてよくわからなかったので、段階を踏んでもっとじっくり勉強してみたいと思いました。
以下内容のメモ
大恐慌やバブル崩壊後の日本の経済停滞は、技術的な要因や社会の構造的な問題が原因であるとし、金融政策では大きな効果は得られないとする立場があります。「改革なくして成長なし。」という考えです。
バーナンキは、経済停滞の原因は、総需要の不足にあるとします。
家計や企業のデフレ期待を持っているために、消費や投資を控えようとすることが需要不足の原因であり、デフレ期待を払拭するために、中央銀行は2〜4%のインフレを目標とすることをコミットして、この物価上昇率を実現するように金融政策を行うべきだとします。「改革も大事やけど、改革の前にできることも結構あるよ。」という立場でしょうか。
- 作者: 田中秀臣
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/01/20
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 60回
- この商品を含むブログ (27件) を見る