発想する会社
アップルやP&Gなど多くの一流企業を顧客に持ち、歯ブラシからコンピュータまで様々な製品を開発しつづけるデザイン会社IDEOがどうやって、斬新なアイデアを生み出し続けるのかを同社のゼネラルマネージャーが明らかにしてくれます。
特に重要なのは、以下の3つです。
1 まず、自分自身の目と耳でお客の様子を見聞きする。徹底的に観察する。
2 チームでアイディア出し→ブレインストーミング
3 早急にプロトタイプを作成。問題点の明確に。→修正→プロトタイプ作成→完成
観察することについては、
しかし、私たちは顧客の身になる以上のことが必要だと思っている。実際、製品やアイデアについて人にたずねるだけでは不充分だと思う。
客たちは食べるのは好きかもしれないが、料理評論家ではないということだ。ビジネスの世界でも、顧客は語彙が足りないか、ものを見る目をもたないせいで、何が悪いのか、特に何が欠けているのかを説明できないかもしれない。企業は顧客にたずねるべきではない。
だから、現場にいって自分で観察することが重要だといいます。
迅速なプロトタイプの作成については、次のように言います。期限が1ヵ月の仕事が上司から与えられたとき、2つのアプローチがある。一つは1ヵ月かけて、完全なバージョンをつくり磨きあげるやり方。もう一つは、1週間で4つか5つのプロトタイプを作って、上司に見せて方向を確認した上で残り3週間で仕上げるやり方。IDEOでは、とにかくプロトタイプを速くつくって具体的な物を見ながら、完成度を上げて行くことを重視しているそうです。
その他に、ホットなチームを作るこを大事にしています。
(大企業では)コーヒーメーカーが壊れれば、「彼ら」が修理するはずだった。役所みたいな煩雑な制度のせいで事態が混乱していれば、「彼ら」が問題だった。「彼ら」と言っていたのでは、イノベーションは生まれない。「彼ら」のせいにしていては、あなたを含む個々の人間が問題を徹底的に解決する余地をなくしてしまう。
悪いのは、「彼ら」だと言っていても仕事は先に進まないです。でも、いつも「彼ら」「彼ら」って言ってるような気が・・・。
Palo Altoのスタンフォード大学近くにオフィスがあるようで、シリコンバレーのカジュアルで陽気で前向きな雰囲気がいっぱいです。
発想する会社! ― 世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法
- 作者: トム・ケリー,Tom Kelley,ジョナサン・リットマン,Jonathan Littman,鈴木主税,秀岡尚子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2002/07/25
- メディア: 単行本
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