自動車を愛しなさい

あうん堂で見つけた自動車本。20年くらい前までのたいていの自動車本はチェックしているつもりでしたが、この本ははじめて見ました。巻末を見ると1972年初版となっています。内容は、1950年代までのレースやドライバーのエピソード、レースといえばミッレミリア、最強のドライバーといえば、ファンジオ、ヌヴォラーリ、モスの3人が挙げられているのが時代を感じさせます。シートベルトやヘッドレストの義務化提案など車の安全対策、レースを題材にした小説など盛りだくさんです。


ブガッティのエピソードを綴った「塀を壊してくれたまえ」は、超高級車を作っていたブガッティが、大恐慌後車が売れなくなって、車のエンジンを活用して鉄道車両気動車)を作ったお話です。ブガッティが作るのですから普通ではありません。時速200キロも可能なくらいのハイパワー。車両の中央の屋根にカプセルを作って運転席にしたそうです。車と同じつもりで工場で作ったものの、完成してみると車体が大きくて工場から出すこともできず、塀を壊して800人の人海戦術で駅まで運んだそうです。

男の真価を試すスポーツは三つある。闘牛とモーター・レーシングと、登山だ。その他のスポーツは遊戯にすぎない。

最近はそんなこと言ってもピンとこないですね。


世界中のあらゆる自動車メーカーを上げて簡単にコメントしています。

ヴォルヴォ スウェーデン 1927年〜 頑丈な高速4人乗りセダンと、スポーティな二人乗りクーペ。ヴォルヴォという名前は、ラテン語の「私は車でいく」に由来する


トヨペット 日本 1936年〜  第2次世界大戦後の生産量は大きい。余談ではあるが、二輪レースにおけるホンダの大成功を見て、レーシングカー製作者たちは、日本勢のグランプリレースへの進出を本気で心配している。

久しぶりに珍しい本見つけました。これだから古本屋めぐりはやめられません。