クラウド化する世界

自分の家で使う電気は、電力会社が発電所で作った電気を買うように、将来は、個人がコンピュータを所有しないで、必要に応じて発電所のような巨大なデータセンターの情報処理パワーを買うようになるというお話。自分でパソコンを買ってソフトウエアをインストールして、記憶容量が足らなくなるとハードディスクをつなげて、ウイルス対策を自分でして・・・・というような面倒はグーグルやアマゾンのような企業に任せることで何が起こるのか?良い事も悪い事もあるようです。


なんでもいいんですが、コンピュータも含めて道具や機械を利用することで、人の肉体的な力、知的な力=能力が拡張されますが、同時に、その道具によって人の考え方や行動、社会構造が少し変わります。極端に言うと道具に支配されるようになります。


電気や電化製品によって、人の身体能力が拡張されると同時に考え方生活が変わってしまったように、情報発電所から供給されるワールドワイドコンピュータによって知力が拡張することで、何がどう変わるのか?ネットで便利になるけれど、ネットなしでは生活できなくなる、ネットに支配される。未来はバラ色でもあり、灰色でもあるようです。

では、私たちの頭脳はどうなるのか。我々がインターネットの巨大な情報倉庫を、自分自身の記憶の延長あるいは代用品としてますます過大に依存するにつれて、我々の思考方法も変化するのだろうか。我々が自分自身を理解し、自分と世界との関係を理解する仕方は変化するのだろうか。我々がより多くの知的情報をウエブに投入するにつれて、我々個人もよりちてきになるのだろうか、あるいは知性を失うのだろうか。


ケビン・ケリーの言うように

「かつては孤立に苦しんでいた一人ひとりの人間の頭脳が、連鎖して一体化する」

のか、あるいは、リチャード・フォアマンが言うように

我々は「濃密な文化的遺産でできた精神的レパートリー」を捨てて空っぽにして、「パンケーキのような人間になる。薄く広がって、ボタンをちょっと押せばアクセスできる情報の巨大ネットワークにつながる」ようになる

のか?


Google BooKについて

「我々は人に読んでもらうために本をスキャンしているんじゃありません」とその技術者は言った。「AIに読ませるためにスキャンしているんです」

と言った話が紹介されています。彼らはそこまで考えてるようです。のんきに検索している場合じゃないかもしれません。

クラウド化する世界

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