力道山のロールスロイス くるま職人思い出の記

東京のわたびき自動車で働いていた塗装職人の中沖満さんが、子供の頃から昭和50年代までの車との思い出を綴った本。戦時仕様でライトが一つしか点いていないトラックや木炭自動車の思い出からはじまり、占領軍のジープ、MGで女の子と遠乗りに出かけた話、本のタイトルにもなっている、力道山ロールスロイスを塗ったときに彼が店に現われてペンのインクがなくなるまで近所の人たちにサインをした話などなど。昭和50年代までの車が輝いていたころの車と車に一生懸命な人たちのお話です。文章がいいです。車を取り巻く風景が目に浮かんできます。


私は高校から25くらいまでは、車が大好きで、「カーグラフィック」と「NAVI」は毎号欠かさず買って読んでました。古本屋をまわって創刊間もないころのCGを集めたりもしてました。年末には徳大事さんの「間違いだらけの車選び」を読んで、いつかはゴルフに乗ってみたいと思ったものです。この本は高校生の頃に山のように買い込んだ車関連本で、後でもう一回読もうと思って何冊か保存してあったもののひとつです。


今も車は好きですが、数百万円で最新の車を買おうとは思えなくなりました。田舎で生活するには車は欠かせませんが、車に何百万もかけられません。軽自動車で十分。道楽なら、古道具を愛でるような感じでビートルかミニ、サンクに乗ってみたいです。

力道山のロールスロイス―くるま職人想い出の記 (1982年)

力道山のロールスロイス―くるま職人想い出の記 (1982年)


他お薦めのくるま本は、第1期ホンダF1チームの監督を務めた中村良夫さんの書いたもの。本田宗一郎社長との軋轢などもリアルに語ってあって面白いです。

F‐1グランプリ群像

F‐1グランプリ群像

フォーミュラワン―18年の集約

フォーミュラワン―18年の集約

F‐1グランプリ―ホンダF‐1と共に 1963~1968

F‐1グランプリ―ホンダF‐1と共に 1963~1968


オートバイ関係ならこれ。戦後、一時は120社以上もオートバイメーカーがありました。