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第1章「もうたくさんだ」は、太平洋ゴミベルトの風景から始まる。日本の東、ハワイの西に位置する太平洋のはるか沖合いに太平洋ゴミベルトがある。広さはテキサス州の2倍で、深さは30メートルかそれ以上。いろんなゴミが混ざっているけれど、その9割がペットボトルやおもちゃ、使い捨て容器などのプラスチックだそうだ。


毎年1億トン以上のプラスチックが生産され、一部が海に捨てられ、永遠に分解されないままに残り海を漂う。何日も航海しても船の周りに漂うゴミの海原。この風景をイメージしたらまずいと思った。毎日仕事の合間に飲んでいるペットボトルの水。水筒に入れて家から持ってくるのは、水がぬるくなるし重い。いつでもどこでも冷たくて清潔な水が飲めるペットボトルを買ってしまう。


ペットボトルはゴミを始末する過程に自分がかかわっていないので無頓着に使い捨てできるんだと思う。家ではゴミの量の多さにほとほと参っている。生ゴミなんてほんの少し。ほとんどがペットボトルやプラスチックのトレイ、包装ラップ、缶。毎回置き場に困るくらい大量に溜まる。


いろんなところでもらってくる景品、100円ショップで買ってくる食器や文房具、子供のおもちゃ、置物、気をつけていないと、ゴミといわないまでも対して気に入ったわけでもないものに囲まれて暮らすはめになる。必要だけどめったに使わないものもある。遊びの道具、3年に1回くらいしか使わないキャンプ道具。海の道具、アイスクリーマー、エスプレッソマシーン、ベビーカーなどの赤ちゃん用品。モノが沢山あると、それぞれをちゃんとした状態に保って使えるようにしておくだけでも手間がかかる。クルマは持ってるだけでお金もかかるし、車検やオイル交換など何かと面倒だ。自転車もタイヤの空気圧をいい塩梅に保ったり、チェーンの錆びに気をつけたりと家族4人分を維持するのは大変。住んでいる家も、掃除をしたり壊れたところのメンテをまじめにやるのは手間がかかる。冷蔵庫も洗濯機も10年以内に壊れる。


みんながやたらになんでもモノを所有したがるというのは20世紀に特有の傾向。19世紀以前には個人個人にモノを行きわたらせる程の生産力もなかったし、これからは無制限に消費し排出しつづける地球環境の余裕がなくなる。この本では、所有でなく「シェア」するビジネスの実例をたくさん紹介する。


個人の我慢や心がけに頼るのではなく、ネットを使って情報共有したりマッチングして、シェアするのが心地良い仕組みを作り出すのがポイント。自動車や自転車、赤ちゃん用品、家、家具などのシェアの仕組みが紹介されています。


私としては、クルマはもういらないかなと思っている。今の状況ならレンタカーなりカーシェアで多分9割以上の状況はカバーできそうだ。

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