ゴースト・トレインは東の星へ

アメリカの作家、ポール・セローの鉄道旅行記。ロンドンからフランス、ドイツ、オーストリアハンガリールーマニアブルガリア、トルコ、グルジアアゼルバイジャントルクメニスタンウズベキスタン、インド、スリランカミャンマー、タイ、カンボジアベトナム、マレーシア、シンガポール、日本、最後は、ウラジオストクからシベリア鉄道でロシアを横断して帰ります。


作者は以前にも同じコースを鉄道旅行をしていて、その内容を綴った「鉄道大バザール」という本が1975年に出版されています。30年前に訪れた場所を再訪する感傷旅行ですが、行く先々で知り合いの作家に合って、現地を案内してもらっています。日本では村上春樹合羽橋の道具屋さんや秋葉原を訪ねています。東京から北海道に行って、稚内にしばらく滞在して、地元の人しか行かないような居酒屋で飯を食べたり、温泉に行ったりしている。札幌からはトワイライトエキスプレスで日本海側を通って京都に来ています。


30年前と比べて変わり果ててしまったところばかりだけれど、作者はインドの古い町の変わらなさに感心しています。意外だったのはインドの鉄道は時間に正確だということ。飛行機よりも確実に目的地にたどり着けるそうです。


どこにも行かなかったゴールデンウィーク中に、旅行に行ったつもりの妄想をふくらませつつ読みました。

ゴースト・トレインは東の星へ

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