岩波講座 日本歴史 第1巻 原始・古代1

 弥生時代から聖徳太子の時代は、私の頭の中では歴史の空白地帯。土器、古墳、銅鏡や銅鐸、邪馬台国前方後円墳など、文物の名称は思い浮かぶけれど、それらが相互につながらない。このころが国のかたちが固まった重要な時期なので、通史で復習してみた。

 

一番の印象は、日本の政治状況が、東アジア全体の状況に常に左右されてきたこと。中国との朝貢関係、百済高句麗新羅、この3者と倭とのパワーバランス、渡来人による技術や政治制度の移転、大陸や半島からの青銅器、鉄器の調達と国内での配分。このようなことが、日本国内の政治情勢に大きな影響を与えてきたことがわかる。

 

西暦の250年から600年くらい、巨大な古墳が作られていたころには、まだ文字が使われていないはずなのだが、どうやって古墳の築造にかかわる人たちを采配してしたのだろう。全国で同じ形で大きさがけが違う前方後円墳が作られているのは、どこかに設計図があったのだろうか。どんな言葉を話していたのだろうか。

 

文字で残された記録がないだけに妄想が膨らむ。

原始・古代1 (岩波講座 日本歴史 第1巻)

原始・古代1 (岩波講座 日本歴史 第1巻)