土用の丑、墓そうじ

 金曜の夕方、土用の丑の日のうなぎを届けに、実家の母のところへ行きそのまま一緒に晩御飯を食べる。今はお商売をやめてしまった魚屋さんが土用の丑のうなぎだけは注文をとって焼いてくれるという特別なうなぎだ。身が厚くてふんわりと柔らかく、クセもない。母は普段はあまりうなぎを食べないが、ここのは気に入ったのか三切れも食べていた。晩御飯の後、母は書道教室へ出かけ、私はテレビを見ながらビール。10時くらいに就寝。

 

土曜日の朝は5時に起きて母と二人で墓そうじをする。日が差して暑くなる前に終わらせてしまおうという魂胆。私は亀の子たわしで墓石を磨く。母は墓地の草むしり。8年前に父が死んだ時に建てたお墓なので、まだ石には光沢があるが、石と石の継ぎ目にこびりついた苔を水をかけながらこすって落とす。その後、雑巾でカラぶきする。線香と蝋燭を立てる台や、花入は水場に持って行って入念に洗う。1時間半くらいで掃除を終えてみると、心なしか墓の輝きが増したように見えた。

 

シャワーを浴びて、母と一緒に朝ごはんを食べる。用事があるので、金沢に帰るというと、裏庭の畑で採れたトマトにカボチャ、頂き物のスイカと味付け海苔、ズワイガニの缶詰を持って行けというのでありがたく頂戴する。母は一人で畑の草むしりをするとのこと。手伝わなくて申し訳ないと思いながら帰る。