岩波講座日本歴史 第2巻 古代2
この巻では6世紀から7世紀を扱う。推古朝から持統朝にかけて、蘇我氏が台頭して大化の改新が進んでいく頃このこと。
仏教の受容や、蘇我入鹿が暗殺され蝦夷が自害に追いこまれた「乙巳の変(いっしのへん)」、それに続く大化の改新は、隋・唐や百済、新羅、高句麗にいかに向き合い、生き残っていくかを模索する中で行われたというのが、私にとっての新たな視点だった。
百済が滅亡すると百済から棄民を受け入れ、朝鮮半島の政治制度や学問、技術を導入し、新羅が台頭すると高句麗と組んで対抗する。唐にそれなりの国として扱われるために、唐の制度や唐風の衣服を導入する。日本という国号自体が、唐や朝鮮半島の三国に対峙しようという意識のもとで生まれたという。
高校で日本史を勉強して以来、この時代のことには全く疎かったので新鮮な気持ちで読むことができました。