エセー 1

  エリック・ホッファーが愛読していたと、著書の中で何回も言及していたので読んでみた。第16章では、とかく人は自分の専門外のことに余計な口を挟みたがると言っている。

船頭は風のことを、牛飼いは牛のことを考えていればいいし、戦士は自分の傷を、羊飼いはヒツジの群れを数えていればいいのである。

 

のろまな牛は鞍を欲しがり、駄馬は耕作したがる。

 

耳が痛い。

 

ギリシャやローマの古典の引用を元に考察を巡らす章が多いが、性的不能についての話など、おじさんの与太話っぽい章もいくつかある。何かを学ぼうと根を詰めるよりも寝る前にベッドの中でとか、電車のお供にするとか、毎日少しづつ読むと楽しめると思う。

 

 

エセー〈1〉

エセー〈1〉