地獄極楽絵図
笠市町の照円寺で春と秋に公開される「地獄極楽絵図」を見てきた。十数年前に知り合いから、親の言うことを聞かない子供を連れていくと結構効き目がある。と聞きいつかは子供と一緒に来ようと思っていたけれどなんとなく機会を逃してしまい、今や下の子が中学2年生。さすがに閻魔様に舌を抜かれると脅しても効き目はなさそうなので妻と二人で散歩がてら出かけてきた。
地獄には下記の8つの段階があり、それぞれの様子が詳細に描かれている。阿鼻地獄が一番過酷な地獄らしい。
等活地獄(とうかつ)→黒縄地獄(こくじょう)→衆合地獄(しゅうごう)
→叫喚地獄(きょうかん)→大叫喚地獄→焦熱地獄→大焦熱地獄
→阿鼻地獄(あび)
「阿鼻叫喚の巷」という言い方は地獄の名前から来ているのを初めて知った。地獄絵を見た後に極楽の絵をみると、確かに「悪いことせんようにしよ。」と思う。
人の死体が朽ち果てていく様を眺めて、この世の無常を実感する修行の図もショックだった。十二単をきた女性が死に、死体がどす黒く変色して、元の3倍くらいに膨らんで、鳥に食われて、骨だけになっていく様子が詳しく描写されている。この修行をして弟子たちがあまりにショックを受けて自殺者が続出したので、釈尊は自殺を禁止したという話が原始仏典にあったことを思い出した。