決算書がスラスラわかる 財務3表一体理解法

すばらしい。自分で手を動かして、貸借対照表と損益計算書、キャッシュフロー表を作ったことのある人にしかできない解説です。タイトルの通り3表の仕組み、関連がスッと腑に落ちるようにわかります。


自分にとって会計とのつき合いは結構長いです。


大学で簿記の講義を2回取りましたが2回とも途中で放棄しました。なんで貸方、借方というのか、それぞれ何を表しているのかがどうしても理解できなかったことと、いろんな勘定科目が次から次へと登場し、それぞれどう仕訳をきるのかというお話がいやになって講義に出席するのをやめてしまいました。


就職して、あれほど簿記が嫌いだったくせに、経理に配属になり原価計算を担当しました。仕訳の切り方も覚えました。得意技は低価法です。でも、全体の仕組みが理解できていないように感じていました。そんな時、上司が「自分の家計で貸借対照表と損益計算書を作ってみれば。」とアドバイスしてくれました。遊び半分でエクセルを使って作ってみると、これがなかなか面白い。各勘定科目の意味やぞれぞれの関係性がよくわかるようになりました。


この本は、資本金を出資して会社を設立するところから、商品の仕入れ、事務用品の購入など、それぞれの取引が発生するたびに、財務諸表がどう変化するかを段階を追って解説します。自分で自分の会社の決算書を作っていくような気分になります。


簿記の仕訳の切り方や勘定科目は、財務3表を作るための日々の取引データを集計するためのテクニックにないので、そんなに気にしなくてもいいのだいうことがよくわかりました。

決算書がスラスラわかる 財務3表一体理解法 (朝日新書 44)

決算書がスラスラわかる 財務3表一体理解法 (朝日新書 44)