コミュニケーションをデザインするための本

仕事でたまにプレスリリースを書くことがあるんですが、なかなか記事として取り上げてもらえないです。ニュースとしての価値をだそうと頭をひねっているのですが、もうひとつです。ということで、最近の広告について、具体的な実例をあげつつ電通の方が説明してくれます。


コミュニケーション・デザインとは、広告主が伝えたいことをどうやってお客に伝えるかを起点に考えて、テレビCM、ネットなどあらゆる手法を組み合わせて、キャンペーンをデザインすることのようです。

コミュニケーション・デザイン3つの意識
1 Neutral 固定観念や思い込みを捨て、問題解決の方法をニュートラルに考えられているか?
2 Simple キャンペーンの構造がどんなに複雑だったとしても、生活者が広告に接触した瞬間のコミュニケーションはシンプルでわかりやすいものか?
3 Faithful 問題解決に対して誠実に臨んでいるか?単に”新しいから””面白いから”など、企画側のエゴだけになっていないか?

コミュニケーション・デザインの5原則
1 思い込まずにインサイト Social Insight/Client Insight/Target Insight・・・ 肌感覚に頼り過ぎない
2 課題解決のためにありとあらゆる手法、選択肢を考える Solution 1st ・・・メディアから考えない、メッセージから考えない
3 メディアと表現を分離しない Contact Point Creative・・・生活者が広告に接触する瞬間を大切にする
4 仕組みでなく、気持ちをデザインする Emotional Design・・・技術や仕組みは目的ではなく手段
5 結果に固執する Result 1st・・・広告の本質を忘れない

新宿駅の男性用トイレを広告媒体にしてしまったフマキラーのキャンペーンが非常に面白いです。6月13日の「小さな親切の日」に合わせて、環境美化と絡めてキャンペーンを開始するなど、いかに細かい所まで入念に気を配ってキャンペーンを組み立てているかがわかりました。あたりまえですが、私のように付け焼刃で適当にプレスリリースをでっち上げているのと違います。痺れるくらい頭をつかって、伝えたい人の気持ちを考える必要があるようです。
そもそも、ターゲットの気持ちをデザインするというのは、広告する段階だけでなく、商品の中身を企画する段階から考えるべきものですね。

コミュニケーションをデザインするための本 (電通選書)

コミュニケーションをデザインするための本 (電通選書)