ワーク・ルールズ
帯に書いてある通り、グーグルの人事担当トップが、毎年会社の規模が大きくなるなかで、どうやって社員の質を保ち、組織の文化を維持してきたかを、採用、人材育成、業績評価の面から書く。
卒業した大学と会社での業績は、卒業後3年以上経過するとあまり関係ない。採用面接で、頭の良さを確かめるような奇抜な質問うまく答えられるかどうかも、就職後の業績にはあまり関係ないらしい。このように、採用などの人事政策とそれがもたらす結果をグーグルではきっちりデータで検証する。
採用する場合には、その人にやらせようと思っている仕事を試しに実際にやらせて見るのが評価の精度が高いらしい。(当たり前か)
会社で無料の食事を提供していると、従業員にとって長い間にそれが当たり前になり、既得権のようになってしまった話、例えば、タッパーに大量の料理を詰めて持って帰る人が出てきたり、従業員の健康を慮って、一部のカフェテリアで肉なしメニューの日を設定したら、不満を持った従業員が料理を投げつけたりしたこともあったそうだ。
私にとってこの本は、グーグルのすごい制度がどうなっているかよりも、カフェテリアの話のように、人事担当というのは会社の組織を維持したりよりよくするためにここまでいろんなことを考えているのかということを改めて気づかせてくれた。