ふと我にかえるというか我を忘れるというか

年に何度か「あれ、俺何やってんだろ。」と仕事も家のこともすべてが面倒に感じる時がある。今日は、「定年までにあと10年ちょっとか、その割には毎日つまらない仕事してるよな。」などと考えていたら、ふさぎこんできた。


こんなときは、仕事しててもイライラするばかりなので、早退して映画を見にいくか街をぶらぶら散歩する。今日は立て込んでいてそれも出来なかったので、仕事が終わってからひとりで呑みに行った。小さな居酒屋のカウンターの端っこに座って、棒鱈の煮物で燗酒をちびちび呑む。週末だからなのか4、5人連れのお客さんでお店は満席でご主人と奥さんは料理の準備でてんてこまい。私はテレビを見ながらゆっくりゆっくり呑む。適度にほったらかしにされてる感じが心地いい。


20分ほどしてようやく鯖のたたきがきたので酒をもう1本追加する。ここはいつもいい鯖しか出さないが、今日の鯖は格別にうまかった。脂がのっているのかほんのり甘い。夢中で食べたら酒と鯖があっという間になくなった。


今日の鯖はよかったなあとにんまりして店を出るころには、めんどくさい気持ちがどうでも良くなった。単純なもんだ。