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生命、エネルギー、進化

 生命はどうやって始まったのか? 植物や動物などの多細胞生物、細菌はなぜ今あるような形であり、今あるようなやり方で生きているのか? 生命に関する直球ど真ん中の疑問に真正面から答えてくれる本です。

 

主要なテーマは二つ。一つ目は生命の起源。著者は細菌であれ植物であれ動物であれ、どんな生命もエネルギーを得る方法は同じだと言う。その方法とは「レドックス反応と膜を隔てたプロトン勾配を原動力」としている。食物となるものから電子を抜き出してその電子を何段階にも受け渡ししながらゆっくり酸化させる過程でエネルギーを得ている。では、最初の生命はどこで生まれたのか。深海にあるアルカリ熱水噴出孔とのこと。

 

二つ目のテーマjは、生命誕生から20億年間は原核生物(細菌と古細菌)しか存在しなかったのに、なぜ、突然細胞核があって細胞小器官を持ち、有性生殖で子孫を増やし、多細胞生物に進化していった真核生物が生まれたのかという疑問です。著者は、古細菌の中に細菌が入り込んで共生し始めて、ミトコンドリアとなったことが全ての始まりだと言います。これによって細胞が使えるエネルギーが桁違いに増えたことで、細胞のサイズが巨大化し、ゲノムも大きくなり複雑な姿を形成できるようになったそうです。

 

その他にも、印象に残る記述がたくさんありました。

 

生命とはゲノムで受け渡しされる情報の流れであるとともに、台風や渦潮のように、エネルギーの継続的な流れによって維持される物理構造である。

 

細菌は個々の細胞が永遠に分裂を繰り返していくので寿命というものはない。真核生物は、永遠に受け継がれる生殖細胞生殖細胞を育むという役割を終えると死を迎える体細胞とに分かれる。

 

第4章のレドックス反応やプロトン勾配など、化学の知識がない私には難しいところもありましたが、わからないなりに適当に読み飛ばしても大丈夫。生命の根源について次々に種明かしされているようで、のめり込んで読んでしまいました。

 

生命、エネルギー、進化

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