買い物する脳 驚くべきニューロマーケティングの世界

これまでマーケティング調査において、消費者の意見を聞く手法はアンケート調査が主流だったが、これだと、消費者の意識に邪魔されて、無意識にどのように感じているかを知ることができない。脳の活動状況をリアルタイムでスキャンして、その商品を脳が欲しているのかどうかを知ることができる。アンケート調査では現われない消費者の本音が脳スキャンで明らかになる。

それでは、もっともタバコを吸いたくならない広告とはどのようなものだろうか。警告ラベルのないタバコ広告だ。その次が、警告ラベル付きの広告。広告がずっと魅惑的になる。さらに強力なのは関連商品(灰皿、帽子など)。そして、もっとも強力なのはサブリミナル・イメージ。特に、フォーミュラー1やNASCARのレースに関連するイメージだ。そう考えると恐ろしい。

国によっては、えげつない写真まで使っている喫煙の悪影響を警告するラベルは、脳の欲望のスポットを刺激しているとのこと。また、広告で商品のロゴを打ち出すと、「広告だ!」と、消費者がガードを上げてしまうらしい。砂漠を行くラクダの映像や、アメリカの西部を馬で行く男など、タバコを連想させる映像をロゴなしで見せるほうが、脳にタバコを吸いたいという欲望を起すそうだ。


最近、新聞広告に、商品や、企業名のロゴが全くない、もしくは非常に目立たなくしてある広告を見ます。わからない人はなんの広告かわからないけれど、わかる人には非常に効果的な広告なんですかね。


聴覚や嗅覚と視覚を同時に刺激するような広告も効果的らしい。ファーストフード店などでは、意図しておいしそうなにおいを、通風口から店内に流している場合もあるそうだ。ニューロマーケティングで人の無意識に訴えるような広告にあやつられていると思うと、くやしい。

買い物する脳―驚くべきニューロマーケティングの世界

買い物する脳―驚くべきニューロマーケティングの世界