浮草

BSで小津安二郎の浮草をやっていた。冒頭の旅芸人の一座が海辺の町にやってきたシーンの街並みの美しさが目に留まり見始めた。50年前の映画だが、別の国のようだ。国籍不明の妙な外観の家が無く全て同じ様式で統一感があり美しい。登場人物たちの体の動きが美しい。着物を着ての身のこなしがいい。中村雁二郎が着物の裾をたくしあげて階段をとんとんとリズムよく駆け上がっていくシーンや、団扇でまわりの人を扇いで上げる動きがいい。


真夏のくそ暑い季節でも「熱いの一本つけておくれ。」と居酒屋で熱燗ばかり飲んでいる。生ビールや冷酒はない。静かに、悪く言うと退屈に物語は過ぎていくが、なんでだろう、ひきつけられる。他の作品も見てみたい。

浮草 [DVD]

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