御馳走帖

内田百けんの食べ物に関する随筆を集めた本です。内田百けんは、高校生の頃「阿房列車」の朗読をラジオで聞いて知りました。単純なおいしいもの食べた自慢じゃないのがいいです。


理屈っぽくて小難しいおじいさんのぼやきです。昼飯は、近所の蕎麦屋からざるを一枚半取り寄せて毎日食べる下りで、美味い蕎麦はいつもの蕎麦と味が違うというだけで、うまくない。とか。人の家で、御馳走を振舞われるのは、自分のペースが狂うので大嫌いと逃げ回ったり。


鹿肉を手に入れて、馬肉と一緒に鍋にして知り合いに振舞う話がいい。家で一度やってみたい。

御馳走帖 (中公文庫)

御馳走帖 (中公文庫)

第一阿房列車 (新潮文庫)

第一阿房列車 (新潮文庫)

内田百けん好きの方は、吉田健一も是非。理屈っぽいおじいさんです。文章は無闇に長くてとっつきにくいですが、慣れると癖になります。この人は汽車に乗ると、只管酒を呑み続けるようです。

酒肴酒 (光文社文庫)

酒肴酒 (光文社文庫)