日本のデザイン−美意識がつくる未来
日本人は、
- 磨きこまれた空港の床や、きちんとメンテナンスされた道路に象徴するように、どんな些細なことでもきっちりと仕事を完成させようとする意識
- 複雑なごちゃごちゃしたものよりも、シンプル、エンプティネス(からっぽ)を尊ぶ意識
を持っている。こんな美意識をアジアに向けて発信して、ものづくりや観光に活かしていかなければならない。というのが著者の主張
本当にそうなのかなというのが正直な感想。今の日本の家電製品やクルマは、それぞれの製品が果たすべき役割と関係のないところで多機能であることや豪華さを競っているようも思えるし、海外にもシンプルでいいものはたくさんある。
どんな仕事もきっちりしようという意識は、悪く言えば全てを現場まかせにしてやりくりし、大きな方向をきめるマネジメント層が機能不全、全体としては迷走していることに繋がっているようにも思う。
製品にその時代の日本人独自の美意識が結果としてにじみ出ることもあるのかもしれないが、お客さんが求める良いものを、早く、安くつくることに徹することが基本だと思う。
- 作者: 原研哉
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2011/10/21
- メディア: 新書
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