AIの衝撃 人工知能は人類の敵か
機械に大量のデータを放り込み、分析させて最適な方法を探るのが機械学習。脳の神経回路を電子で再現(ニューラルネットワーク)し、その回路に機械学習させるのがディープラーニング。ディープラーニングシステムがものすごい勢いで進化して、将棋の対戦ソフトや画像認識、音声認識、自動翻訳、自動車の自動運転システムなどで成果を出し始めている。この本は人工知能の最新の状況をおさらいできる。
人工知能を組み込んだロボットや自動運転自動車は、ハードそれ自体よりは、それを動かすOS、大量の情報を収集し処理するシステム全体に価値がある。ロボットは自動運転自動車は情報収集端末であり、そこで集めた大量のデータをクラウドに放り込んで機械学習させることでシステム全体がどんどん賢くなっていく。
というところが印象に残った。ものづくりそれ自体にこだわっていても価値を生み出せなくなるのだ。
そういうところは、スマホのビジネスと同じ。日本企業はスマホの部品は供給できるけれど、大もうけするのはアップルやグーグル、ファイスブックなどシステム、アプリケーションを提供する側。
ぼやぼやしていると、いろんな分野でおいしいところをもってかれそうだ。
- 作者: 小林雅一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/03/20
- メディア: Kindle版
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