帯状疱疹

 日曜日の夜、背中が痛くて目がさめた。左側の背中から脇腹のあたりがじわっと痛いのだ。我慢できなくもないが気を紛らわすために何度も寝返りを打ちたくなるような痛み。筋肉痛のような気もするので朝まで本を読みながらやり過ごした。いつも通り出勤の準備をして朝ごはんを食べていたら痛みが治まったような気がしたので、会社に行く。月曜の夜も前の晩ほどではないけれど、地味に痛くて何度も目が覚めた。水曜日になても痛みが治まらない。去年膵炎で1ヶ月入院した、会社の同僚は同じように左側の背中が痛くなったそうだ。他の人も背中が痛いというのは何か重大な病気の兆候かもしれないので早くお医者さんに診てもらうべきだと言う。

 

水曜日の午後、病院に行って診てもらった。先生は、尿管結石の可能性があるとのことで、血液検査と尿検査をして超音波検査もしてもらった。結果は、膵臓や肝臓には特に以上なし。左側の腎臓に石が見えるけれど腎臓内にあるので痛くないはず。しばらく様子を見ましょうということになりその日は帰る。

 

金曜日の午前2時ごろに再び強い痛みを感じて目が覚める。痛いじっと横になっていられない。肋骨の下の方に焼けるような痛みを感じる。心臓に関係しているのなら救急で病院に行かねければと思いつつも、胸は痛くないしめまいや吐き気があるわけでもない。トイレも快調なのでしばらく様子を見ていた。万が一のこともあるので妻にも声をかける。朝になって起きてみると少し痛みは治まったがこのまま我慢してても不安が募るだけなので、会社を休んで再び病院に行った。

 

先生がいつから痛くなったのか、痛みは周期的に強くなるのか、それとも一定なのか、どんな痛みかなど詳しく聞かれるので端的に答える。食欲もあるし熱もない。原因がわからないのか難しい顔をしながら、「とりあえずお腹見せてください。」

 

診察台に横たわりポロシャツの裾をめくってお腹を出した瞬間に、先生の顔色がパッと変わる。

 

帯状疱疹ですわ。背中から脇腹、お腹にかけて帯状にブツブツできています。これ水疱瘡のウイルスが体の中に潜んでいて年取って免疫力が弱った時に、活動し始めるとかかる病気です。最近仕事忙しいとかストレスありますか?」と聞かれる。

 

確かに職場が異動になったけれど、夜遅くまで残業しているわけでもなくどちらかというと4月以降の方がのんびりしていたつもりだ。連休に毎日ランニングしたり山登りに行ったのが体力的に無理していたのか。それとも家族との人間関係にストレスを感じているのか。よくわからない。とにかく薬を飲めがいいとのこと、仕事も普通にしても大丈夫だそうだ。

 

10時には診察を終えて薬も受け取ったので、仕事に行こうと思えば行けたのだけれど、入院するつもりで1日お休みしますと職場に伝えていたので、えいやっとそのままお休みにした。

 

病院を出ると、完璧なと五月晴れ。生涯のベスト3に入るくらいの気持ちのいい天気。日差しは強烈だけれど湿度は低くて風が涼しい。San Joseあたりの夏を思い出させる。しかも、木々の緑は圧倒的に日本がみずみずしくて綺麗。

 

図書館で片岡義男の「洋食屋から歩いて5分」を借りて、途中のコンビニで缶ビールを買って犀川へ。風に吹かれながらビールを飲んで、1時間ほど本を読んで帰ってきた。

 

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