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アマガエル

お盆を来週に控えて墓そうじをした。日中は命の危険を感じるくらいに暑いので、金沢を朝の4時半に出発して、5時前に実家に到着し、そのまま母を連れて墓地に向かう。駐車場には既に車が3台とまっていた。みんな墓そうじに来た人たちだ。まずは、通路の草とりをして熊手で奇麗にならす。バケツに水を汲んでたわしを使って墓石を磨く。石と石の境目に苔が生えかかり黒ずんでいいるのを落とす。それから雑巾で墓石を拭く。石の輝きが増した。

 

父の名前だけが書いてある法名板には、あと20人くらいの名前を入れる余白がある。この余白が全部埋まるころには誰がこの墓を守っていてくれるのだろうか?、私の孫の孫の世代くらい、100年後くらいになるだろうか。でも、100年前だと私の祖母や祖父が産まれたくらいだから、200年後くらいか。そうするとこの墓や法名板自体が残っているかどうかわからない。

 

などと考えていると、人の一生は案外短いものだと思う。

 

そうじを終えて雑巾を洗いに水場にいくと蛇口の横にアマガエルがいた。灰色のコンクリートに、アマガエルの鮮やかな黄緑色がはえる。人が来ても逃げるでもなくじっとこちらを見ている。ご先祖様がアマガエルに姿を変えて出てきたのか、と柄にもないことを考えた。