白いプラスティックのフォーク

片岡義男の食にまつわるエッセイ。祖父がハワイに移住していて、戦後の食料難の時代にハワイから送られてきた食品、キャンベルのスープ缶、びん入りのマヨネーズ、ハーシーズのチョコレート、スニッカーズ、ジェロなどの思い出が綴られています。


マヨネーズの容器がびんからプラスティックのチューブに変わっていったのが1955年頃。戦後のアメリカによる占領時代が終わって高度成長が始まる時期と、マヨネーズの容器が変わった時期を重ねて語っています。


普段の生活に密着したものって、慣れるとあたりまえになって、ずっと昔から使っているような気がしますが、普及する前と後で生活の風景がガラッと変わっていることがあります。ペットボトルに入った水やお茶を買うようになったのはいつごろだったかしら。以前は水を買うなんて考えもしなかった。コンビニでおにぎりを買う、というのも最初の頃はえらくもったいないような気がしました。

白いプラスティックのフォーク―食は自分を作ったか

白いプラスティックのフォーク―食は自分を作ったか