和風探索
最近のことですが、父の法事の時、座敷に無造作に座布団をならべていたら、親戚のおばさんに。「座布団にも前後があるんやから、ちゃんとならべなあかん。」といわれるまで、座布団の前後があるとは知りませんでした。お恥ずかしい。
いわゆる和風といわれる、風呂敷、火鉢、ちゃぶ台、箪笥、踏み台、ふすま等のどの辺が和風なのか、その由縁を探るため、道具を作っているところを訪ねます。著者は道具の寸法にこだわって和風の理由を解明していきます。
座布団は正方形ではなく、座る方向の前後に長い長方形であること。縫い目がない輪になった部分が前であること。中心にある糸は、中綿がずれないためにあること。古道具屋にあるような台形の踏み台は家を建てた大工さんが記念として作ってくれていたことなど、ほぉーっと思うことがたくさんありました。和風の常識は、私の祖父母くらいまではあたりまえ、親世代だとちょっとあやしげ。私はほとんどわかっていない。この50年くらいですっかり変わってしまったようです。
使ってみたいのは風呂敷。ちょちょいと包んでタスキがけにして歩くのもいいかと。火鉢もいい。火をおこして鉄瓶でお茶でもいれて飲んでみたい。
- 作者: 山口昌伴,GK道具学研究所,本郷秀樹
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1990/06
- メディア: 単行本
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