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株式会社エーワン精密

リンク先の「IR情報」の第21期決算短信を見てください。
株式会社エーワン精密:http://www.a-one-seimitsu.co.jp/
平成23年6月期の売上高が18億円、経常利益5億円。総資産73億円に対して純資産が67億円で自己資本比率が91.7%。貸借対照表をみると現預金だけで36億円もある。東京都府中市に本社を構え、工作機械用の部品を作っている、株式会社エーワン精密決算短信です。製造業では驚異的な利益率、財務状況だ。創業以来ずっと営業利益率35%超を続けているという。


地場産業振興センターで開催される経営セミナーで、このエーワン精密の創業者である梅原克彦さんがお話をされるというので参加してきた。平日の昼間にもかかわらず多くの人が聞きに来ていた。その筋ではかなり有名な人らしい。


お話は、びっくりするような秘訣があるわけでない。ごくごく当たり前のことをきっちりとやりなさいという内容だった。だからといって退屈だとかつまらないという訳でない。40年間の経営の最前線で実際に経験されてきたことに裏打ちされた、ものすごく迫力のあるお話でした。


以下にお話の聞き書きメモを掲載します。


事業参入の決断のポイント(1)世の中で必要とされているのか(2)利益が出せるか(2)万に一つでも業界トップになれる可能性があるのか

今の事業が好調な時に、次の事業への進出を決断しろ。切羽詰ってからでは、新事業が失敗した時の逃げ道がなくなってしまう。

創業時を除いて営業はしない。不況の時にお客さんのところに行くな。行けば値引きを要求されるだけ。

経営が苦しいからといって、安易に値上げはするな。仕事の量を確保するために値下げをするな。

トップ自ら現場に足を運んで指揮をとらなきゃコストダウンなんかできない。絶えず前線に足を運んで社員といっしょに考える。従業員に問いかけながら相談する。そうすれば社員は動いてくれる。偉そうに指示するだけではダメ。社長は、社員が痛い痒いと言ってくる前に感じることが大事。

不況の時には、仕事量の確保よりも値段を守る。適性価格=利益を出せる価格。

短納期が競争力の源泉。短納期実現のためには、人と設備をやや多めに持ち急な注文に対応できる体制を整えておく。
とにかく早く取り掛かる。 今日の仕事は今日のうちに終わらせる。

いい設備、いい工具、いい人、でいいモノができる。

コスト削減には、まず社内コストを徹底的に引き下げる。在庫を絞り込む。ただし、いい在庫 また注文がありそうなもの。定番品の仕掛り品を持つ。間接部門を徹底的にに絞る エーワン精密では経理総務は2人だけ

コストの中に、不況の時の凌ぎ代を入れておけ。不況の時に機械のオーバーホールしろ。特殊仕様の発注は不況の時に。不況の時に人材確保、教育をやる。不況の時に現場のレイアウト変更。職場環境の改善をやる。好況の時に稼いで、不況の時に将来のためにお金を使う。

利益の出ないコスト競争が業界全体の体力を削ぐ。

企業の社会的な責任は、雇用と納税。税金はきっちり払う。 税金を払って左前になった会社はない。経費水増しして節税するよりも、税金を払っておけ。純利益をだして会社に金=内部留保を残せ。

日々の数字は常に頭の中に入れておく。

公私混同は絶対ダメ。社員の心が離れていく。

人材は外から入れない。素人を入れて育てる。飛車、角ばかり揃えても会社はうまくいかない。頑張る「歩」を育てる。

会議をしない。皆が同じ方向を見ているので必要なし。打ち合わせは朝やる。

道に迷ったときに惑わないために読書はしておけ。長い年月では読書する、しないで顔つきまで変わってくる。

松下幸之助も言っている。周りにも利益を出してもらわないとあきまへんで。損得よりも人徳

海外に進出すれば、仕事量はあるかもしれないけれど、コスト削減目当てなら行かないほうがいい。

海外に行ってもコストは下がらない。機械も材料も日本から持って行ってコストが下がるはずなし。タイも労働争議は激しい。親会社は下請けを育てる気持ち無し。