イタリア式 料理の知恵

イタリアからのアメリカへ渡った移民である著者が、アメリカ人向けに料理について語った本。オリジナルは50年前に書かれたようですが、今読んでもフンフンと肯けるところが多かったです。

アメリカ人は一般的に料理上の冒険心を欠くことを観察してきました。多くの外国人とは違って、アメリカ人には欠乏のために食用可能なものを求めて、動物と野菜の王国全てを完全に踏破する必要が無い。

アメリカでの食料の豊富さは圧倒的です。豊かであるがために、食べ物の好みが保守的になって、いろんなものを工夫して食べてみようとしないようです。臓物や野草や各種の魚など。牛肉とジャガイモとグレービーばかりです。海でもいろんな魚が取れるのに、普通のスーパーに並んでいるのは、サーモンとタラと蟹とえびだけ。中国人向けや、韓国人向け、イタリア人向けの食料品店にある商品の多様さと比べるとさびしい限りです。


この本では、パスタソースや、ミネストローネなど、いろんな料理の味のベースに塩漬けの豚肉をペースト状になるまできざんで、玉ねぎと炒めたものを使っています。私も早速豚肉を買ってきて塩漬けにしてみました。2週間ぐらいすると熟成しておいしくなるそうです。

イタリア式 料理の知恵

イタリア式 料理の知恵