私の牛がハンバーガーになるまで
「牛肉はどこからやってくるのか。」を確かめようと、一匹の牛を自分のものにして、牛の人工授精の現場から、と殺場までを自分の目で見るお話。牛に関わる様々な職業に携わる人が登場します。後半は、自分の牛に愛着を持ち始めた著者の、牛を肉にすることへの葛藤がいろいろと綴られています。
今回はじめて知ったのは、乳牛は出産後半年間ぐらいしか搾乳できないので、常に出産したばかりの牛で牧場を満たしておかないと効率が悪くなるということです。考えてみれば当然のことですが、たくさんの牛乳を生産するために、優秀なオスの精子で人工授精し、出産を繰り返し、役にたたなくなると肉用に売られます。
ハンバーガーつながりでいうと「ファストフードが世界を食いつくす」が面白かったです。こちらは、ハンバーガをとりまく、牧場、店舗の経営者、アルバイト、精肉工場とそこで働く労働者、ジャガイモ農家の生活が巨大ファーストフードフードチェーンと関わってどんなふうに変わっていったか描いてあります。どんなふうに苦しんでいるかと言ったほうがいいかもしれません。ハンバーガーで誰が得をしたのか、よくわからなくなります。巨大企業が儲けたことか、いつでも安くハンバーガーを食べられるようになった消費者か。
ハンバーガーは家族でたまに食べにいくし嫌いではないですが、いろいろ考えてしまいます。
私の牛がハンバーガーになるまで―牛肉と食文化をめぐる、ある真実の物語
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そういえばこんなももありました。今度見てみよう。
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