らくだ

桂南光さんの独演会に行ってきた。

 

最近、ベッドに入ってYou Tubeで落語を聴きながら寝るのだが、大抵は最初の10分で寝入ってしまう。なので圓生のまくらばかり聞いている。そんなこともあって、生の落語を一度聞いてみたいと思ったのだ。

 

南光さんの二席目の「らくだ」。これは、長屋の鼻つまみ者で「らくだ」と呼ばれていた男がフグを食って死んでしまうところから始まる。らくだの兄弟分「脳天の熊」という男がらくだが死んでいるのを発見して、お通夜を出してやろうと、たまたま通りかかった屑屋を捕まえて、大家からお通夜用の酒と食べ物を調達してこいだの、近所の香典を集めてこいだの、無理難題をやらされる。お通夜の準備も整って、熊が屑屋に酒を進める。最初は遠慮していたものの三杯飲んだところで酔った屑屋が豹変する。

 

笑うところはもちろん、しんみりしたところもある1時間を超える長いおはなし。セットも何もない舞台で、たった一人の語りだけで落語の世界にグイグイ引き込んでいく。

 

すごいもんだと思いました。