正しい座禅の心得

気が向いたときに朝起きて、15分から30分くらい坐っている。ざわついている気持ちが少しずつ落ち着いてすっーと集中できることもあれば、坐っている間中落ち着かないままの時もある。眠くなってぼんやりするときもある。正しい坐り方を知りたくて読んでみた。昭和28年に初版となっているので、その世界ではずっと読みつがれてきた本なのだろう。


わかっていなかったこと
・眼は絶対に閉じてはいけない。

坐禅の目的に三つある。第一は無上道を体現する、すなわち無上菩提の体現、言い換えれると本来の面目を体現するのがめあてである。これでもうよいのだが、さらに分けると、第二はこの無上菩提を大悟徹底する。第三は無上菩提を人格化する、すなわち禅定をいやが上にも練りあげる。以上の三大事業を、しかも能率をあげて成就するのが坐禅の目的である。だから眼をふさいでよい気持ちになったりして、成就するものでは決してない。死にもの狂いになってやらねば能率が上がるものではない。


・口は閉じて、吸う時も吐く時も鼻で呼吸する。

体が調ったら鼻から徐々に息を吸い込み、十二分に吸い込んだら、腹のどん底にジリジリと押し込み、約十四、五秒そのままに持ち、徐々に鼻孔から細く長く吐きつくすのである。(中略)この深呼吸を二、三回、ないし四、五回する。そして後は自然の呼吸に任せるのである。


何はともあれ、朝から晩まで新聞、本、ネットを見て活字を読んで、ラジオ、テレビから音と映像を取り込み続けている身には、外部からの刺激を断ってしばらく坐っている時間は気持ちいいと感じる。

正しい坐禅の心得

正しい坐禅の心得